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カフェ・リーフ
このカフェは店内に沢山の観葉植物を立ち並べ、来店するお客さんに目での癒しとお腹へのサービスを売りにしているこの町一番のヒーリングカフェ(僕限定)である。
カラン…
「あ、空純君いらっしゃい。今日も来てくれたんだね?いつもありがとうございます。」
店に入るや僕にあいさつしてくれたこのお兄さんは、葉二 守(ハニ マモル)さん。
まだ20才なのに、このカフェのマスター(店長)さんである。
「こんにちは、守さん。今日は友達も一瞬です。」
「こ、こにちわ!」
…こにちわ?どうしたんだろう下北さん。
と、僕が下北さんの異変に戸惑っている間に、守さんは優しく笑うと『はい、こんにちは。』そう下北さんに返事を返していた。
「じゃあ、好きなところに座ってて今メニューとお水を出すからさ。」
守さんはそう言って僕達を店内に入れ、自分はカウンターへと歩いていった。
「じゃあ、天気も良いからテラスで…」
僕がそう言って、店の外のテラスに行こうとした時、僕の鼻先に何か冷たいモノがかかった。
…雨である。
今朝の天気予報が見事に当たり、外は一気に雨空に変わっていた。
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