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『……!?』
お互いの名前を呼んだ後に、涙を溢しながら見上げた私に、サクは勢いよく顔をぶつけてきた。
『……』
それは、キスと言えるようなモノなんかじゃ全然ない。本当に勢いよくぶつかっただけの口と口…。
もしかしたら、口と口じゃなかったかもしれない…。
けど、それでも…
熱さを、サクの思いをめいいっぱい感じる行動。
私にとっても
サクにとっても
不器用すぎる位不器用な初めてのキス。
「絶対に、絶対に…
俺、必ず戻ってくるから!!? ちーちゃんが行きたいって、言ってた大学…その大学受けるから…
だから、待ってて。
絶対に…絶対に…帰ってくる!! だから…」
サクの必死な想い。
誠実で真っ直ぐな、祈りにも似た本当の想い。
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