1月1日

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美雪の家を出てからしばらくたった頃、僕たちは目的の場所へと到着した。 そこは峠のパーキングエリアなのだが、見晴らし良く日の出を見るのには最適な場所だった。 「ん~、やっと着いた~」 「なんだよ美雪はただ乗ってただけだろ?そんな大袈裟な……」 「乗ってただけって……、女性にとっては乗ってだけでも疲れるものなの」 美雪はそう言うと当たりを見渡した。 「やっぱり、誰もいないわね……」 「そりゃそうだろ、こんな山奥。第一、こんな朝早くになんて誰も来ないよ」 「でも私たちはいるわよ?」 「それは美雪が¨日の出が見たい¨言ったから!」 「何~?私のせいだって言いたいわけ?」 美雪はそっぽを向き、歩いて行ってしまった。 「ゴメンゴメン!誰も美雪のせいになんてしてないって、それよりほら見よ? もうそろそろ日の出の筈だし、ほら早く!」 「あっ、もう!分かったわよ……」 そう言いつつ僕は美雪の手を取り手すりへと歩いて行く。
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