12月25日

2/5
前へ
/15ページ
次へ
(ヤバいヤバい、遅刻だ!もう15分も遅れてる! どうやって言い訳しよう?……って違う!!今はそれより早く着かなきゃ!) クリスマスムード一杯の中、僕¨新藤 凜¨は群集をかけわき走っていた。 「あれ、いない?……まさか怒って帰ったのか!?ヤバいそれは流石にマズ……」 「り~ん~遅ーい!」 「美雪!」 振り返るとそこには頬を赤くした¨水崎 美雪¨が立っていた。 「まあ、その様子からして走って来たのは分かるから許してあげる」 「ゴメン!実は電車が止まって……」 「もう良いって言ってるでしょ?せっかくのクリスマスに余計な時間は使わない! さあ、分かったらさっさと行くわよ、予約はして有るんでしょ?」 そう言うと美雪は僕の手を取り群集の中へと分け入っていく。 その時、僕の手を取る美雪の手は冷たく、やはり僕は申し訳なく思ったのだった……。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加