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だが、現にクラウ・ソラスは作り出されている。
実際、錬玉は持ち主本人の力を流し込むことで武器化される。
だが、今空は錬玉を手にしただけで、何もしていない。
「勝手にって…そんなわけ…」
由真がそう言った瞬間、クラウ・ソラスにまた変化が起こった。
「なっ…何だ!?」
ただでさえ驚いていた空だが、クラウ・ソラスを見てさらに驚いた。
何故なら、クラウ・ソラスは空の手から放れていき、宙に浮かんでいたのだ。
クラウ・ソラスの特性は光を放ち、その光の形状などを変えることで戦力の幅を広げるというもの。
だが、今のように宙に浮かぶような特性は無かったはずだ。
しかし、空もクラウ・ソラスの全てを知っているわけではない。
あくまで雷帝の記憶から汲み取った記憶である。
全てを知らなかったとしても不思議はなかったのだが、それでも実に不可解な出来事だった。
空がそう思った瞬間、クラウ・ソラスは動き出した。
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