第五章 躍動

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だが、現にクラウ・ソラスは作り出されている。 実際、錬玉は持ち主本人の力を流し込むことで武器化される。 だが、今空は錬玉を手にしただけで、何もしていない。 「勝手にって…そんなわけ…」 由真がそう言った瞬間、クラウ・ソラスにまた変化が起こった。 「なっ…何だ!?」 ただでさえ驚いていた空だが、クラウ・ソラスを見てさらに驚いた。 何故なら、クラウ・ソラスは空の手から放れていき、宙に浮かんでいたのだ。 クラウ・ソラスの特性は光を放ち、その光の形状などを変えることで戦力の幅を広げるというもの。 だが、今のように宙に浮かぶような特性は無かったはずだ。 しかし、空もクラウ・ソラスの全てを知っているわけではない。 あくまで雷帝の記憶から汲み取った記憶である。 全てを知らなかったとしても不思議はなかったのだが、それでも実に不可解な出来事だった。 空がそう思った瞬間、クラウ・ソラスは動き出した。
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