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ほんの数秒の出来事だったが、ほぼ不意打ち同然に極光を目に受けたために、空たち四人はしばらく目を開くことがかなわなかった。
そして、数分たったところでようやく目が治っていき、空は目を開いた。
すると、そこにはまだクラウ・ソラスが刺さっていた。
「うぅ…何なのよ…?」
「あぅ~!目が痛いよ~!!」
空が声のした方向を振り向いてみると、由真も紗希も、目を擦ったり、何度も瞬きをしていた。
それだけで罪悪感が湧いてきた空であったが、今はするべきことがあった。
空の見解が正しければ、クラウ・ソラスをどうにかすれば扉が開くかもしれない。
空はそのまま歩いていき、クラウ・ソラスの柄を握りしめた。
しかし、ここまでやっても先ほどのように雷帝の記憶が頭に浮かんでくることはない。
一瞬空の頭には失敗という言葉が浮かぶ。
しかし、どちらにしろこうしなければならない。
空は柄を握りしめた手に力を入れ、窪みからクラウ・ソラスを抜き取った。
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