第五章 躍動

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「これをはめれば良いんだよ…な…?」 空は確認を取りながら扉の上に立つと、重心を下げていき、扉に膝を付けた。そして状態を倒していくと、右腕を捻り、通行証を扉の窪みにはめ込んだ。 するとその瞬間、通行証から眩い光が放たれた。 力の行使を感じる。 空は成功を確信し、起き上がろうとしたが、異変に気がついた。 「…あれ?外れない…」 通行証が窪みから外れなかったのだ。 それに気がついた由真が、空と同じく扉の上に降り立ち、しゃがみ込んで通行証を見た。 「…きっと…まだ終わってないだけじゃないの? 空、何か体に変化はない?」 由真がそう尋ねるのにも理由があった。 歴史上には、このように特定の扉を開放する任務も多々あった。 その際、ごく稀に発源の力を吸収する扉がある。 雷帝が作ったらしい扉なのだから、そんな心配はないのかもしれなかったが、由真は一応確認のためにそう尋ねた。
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