プロローグ

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「いい加減にしないか!」 今にも戦いが始まろうというその瞬間、スピーカーを通してオルスカの怒鳴り声が響いた。 「今は君たちの個人的な喧嘩に付き合ってる暇はない。 忘れたのか?ノア同士の戦いには重い罰を与えることを…。 それにハーヴェイ…、これは命令だ。君の考えも間違ってはいないが、ノアとして動く限り私の命令に従ってもらわなければ困る」 オルスカの威圧感で、この場はシンと静まり返った。 「だとよ?ジジイ。良かったな?また無駄に長生きできるぜ?」 「チッ…」 余裕の表情を見せるソフィアと、今にも爆発しそうなハーヴェイは、それぞれその態度に合った動作で自分のイスに再び座り込んだ。 「他の皆も覚えておいてほしい。 現場でのやむを得ない判断による行動以外は、基本として私の指示に従ってもらう。 もう一度言う。今回からこちらから攻めるのは決定事項、命令だ。 各自賛成反対はあるだろうが、どうか理解してほしい」 オルスカは静まり返ったこの場でそう言うと、今後の方針の続きを再び話し出した。
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