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小学生の頃、家族で海へ旅行した時のこと。
場所は確か伊豆の方だと記憶してるんですが…夜、皆で散歩に出たんです。なぜか海辺ではなく民家が立ち並ぶ普通の夜道を歩いてたんです。でもなんだか様子が変…よく見るとどの家も荒れた空き家だったんです。
なんか、薄気味悪いなぁ…。なんでこんなに廃墟が並んでるんだろ?
そんな事を考えながら私は家族の一番後ろを歩いていたんですが…
ふいに耳元で
「こんにちは…」
と女性の声がしたんです。
まるで耳元に口を近付けたようにハッキリ聞こえたんです。高くて妙にビブラートのかかった女性の声が…。
もちろん私の後ろには誰もいません。その時は怖くて振り向けなかった反面、なんで夜なのにこんにちは?なんで?と一人でツッコミながら宿へ逃げ帰りました。当然のごとく家族は誰も信じてくれませんでしたが…。
余談ですがその晩はトイレに行くのがえらい怖かった…手洗い場の鏡見てもビビってましたから(笑)
しかし、あの廃墟の町といい謎の女の声といい、なんだったんでしょう?今となっては詳しい場所もわかりませんが、あの時の声は忘れられません。
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