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じつはぶちは普段から「見える人」なわけじゃありません。
よく霊感の強い人が「あそこにいる。こういう感じの人~」なんて言いますが。ぶちは霊の姿を見ることって滅多にありません。
視覚以外で感じることの方が多いんです。気配、声、音…たまに感触なんてのもあります(^_^;)
その話はまた後で書きますが…
今回はその滅多に見ないはずのモノに遭遇してしまったお話です。
もう15年近く前の話なんですが。当時、アパート暮らしをしていたぶちが夜、一人でTVを観ていた時のことです。
キッチンで紅茶を入れ居間に入ろうとした瞬間、不思議なモノが目に飛び込んできました。
火の気もないのに部屋の真ん中から煙が立ち上っていたんです。蚊取り線香の煙のもっと大きい感じ。なんで火もないのに煙が…?とぼんやり眺めていると、だんだんその煙が濃くなっていきます。
部屋中に充満していくというより、徐々に雲のような綿の塊のような、固まっていくような感じで変化していくんです。
しばらく呆然と見つめていたぶちが我に返った時にはすでに遅く…煙の塊の下の方から人の足が見えてきたんです。
女の人の足…白いスカートの裾…白いワンピース、長い黒髪…と徐々にその姿を現していきます。
ヤバい…見つめちゃダメだ…と本能的に感じるのに目をそらすことができません。
部屋にはうつむいた長い黒髪の女…そう、あの貞子似の女がリアルに目の前に立ってるんです。どうしよう…このままじゃこいつ、顔を上げる…目を合わせちゃダメだ(-"-;)
悩んだあげくぶちがとった行動は…
ずかずかと部屋に入ると、女に背を向けて座り込みTVを観ながらシカトを決め込んだ…(-_- )
ここはぶちの部屋なんだ!たかが通りすがりの浮遊霊相手に逃げ出すもんか!と強気に出てやりました。
しばらくして気配がしなくなったんで振り向くと姿は消えていました。
勝った!( ̄^ ̄)v
あれきり姿は見てないんですが…そんなに波長が合ったんでしょうか?あまり恐怖は感じませんでしたけど。
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