1436人が本棚に入れています
本棚に追加
あゆちゃんを見送った後に、友達に連絡をしたら「近くで彼氏のライブがあるから来ない?」と誘われた。
その彼氏はバンドマンで、私も友達だから三人で遊んだり、ライブに行ったりしていたから「行く」と即答した。
待ち合わせまで結構あったから近くのマックに寄る事にした。
…少し冷静になろう。
怒りが勝っていたら判断力に欠ける。そう思った。
マックでこれからを考えた。
水商売をやってる事を知らない母親に、私は相談の電話をした。
色々な知恵を貰って冷静になった所で更に考えた。
母親には、水商売と言えないからバーで働いている設定にしていた私だが、果たしてこれからやる事は通用するか…
でも、この時に母親と話をしたおかげでとても冷静になれた。
親からしたら心配だったろうな…と思う。
その後待ち合わせ場所に行き、友達に事情を話したりしてだいぶ落ち着いてきた。
「一人にさせないよ」
そう友達は言ってくれて、始発まで三人でファミレスにいた。
それがどんなに嬉しかったか。
携帯の電池が無くなってしまい、家に着いた頃すぐ充電をして携帯を開いた。
新着メールはセリナから二件、あゆちゃんから一件、着信はセリナから二件。
「………。」
『空、私今日突然解雇された…。また仕事探さなきゃ』
マックにいる時に打った空へのメールの返信はなかった。
何か、何でもいいから
返事が欲しかった
…欲しかったんだ。
最初のコメントを投稿しよう!