不思議な人

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高校1年の春休み…俺は友達と、駅近くのゲームセンターで遊んでいた…。 「次!秀の番だぜ!」 「まかせろ!アキラなんかに負けるか!」 今流行りの格闘ゲーム…。俺はみんなのなかでは一番強かった…。 「くっそっ…」 諦めろよ…つか弱いし 「飽きたわ…ちょっと外の空気すってくる」 「俺も行く!」 来んなよ…。 友達とは思ってたけど、あまり深く関わろうとはしなかった俺は、ひとりみんなからすこし距離をおいていた。 でも、みんなにとって、そんなクールさが良いみたいで離れていこうとはしなかった 非常階段のドアを開けて俺は煙草に火を付けた。 高校生が煙草を吸うなんて珍しくなんかない…。 「ふぅ~。」 「なぁ、アキラは彼女とかつくんねぇの?」 「なんで?」 「いやっ。たださ…」 好きでこんな態度になってるわけじゃない。本当は自分の気持に素直になりたいって思う…。だけど、きっかけがなかった…。
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