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「ただいま~」
錆びたシャッターを開ける音と共にムースが帰ってきた。
「遅っ、かなり腹へったんだけど」
「ごめん、ごめん、結構スーパー混んでてさ」
「で、今日のメニューは?」
「カレーとコンソメスープとポテトサラダ!!」
ビームスのトートバックに入れた晩ごはんの材料を自慢気に俺に見せた。
ムースがこのチームに入ってまだ3ヶ月もたってない。髪の両側をゴムで留め、ラグランTシャツとスカートを着ている女の子。料理が得意で毛虫が苦手な女の子。
「あっ、さっきレッドとアイスも来るって言ってたから材料多く買ってきたんだ。皆で食べよ」
テーブルに材料を広げながらムースは言った。
「アイスも来るの?じゃあ俺のギター見てもらうかな。」
レッドホットはうちのベースだ。皆からレッドって呼ばれてる。レッチリが大好きで、ヤツのベースはフリー並みに力強く、繊細だ。左腕を覆い隠すようなタトゥーを入れた男の子。
アイスはシンセを担当している。機械を触るのが好きで、ここの電化製品もアイスがほとんど直した。おっちょこちょいな所が玉にキズな女の子。
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