四章「石原周子」

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パートナーのカードも使用できると言うことは、 一人では不可能だった未知の戦術を使うことも可能だろう。 本来デッキに1枚しか入れられない制限カードを二人分使えるのも タッグデュエルの特徴と言える。 タッグデュエルのルールを頭に叩き込んだあたしは早速デュエルしに挑む。 狙うは天上院明日香! ……と思ったけど、なにやら見当たらない。 他の場所でデュエルしているか、不参加のどちらかだろう。 カイザー亮とタッグを組んでる、という噂もある。 もし本当なら尻尾巻いて逃げるしかない。 見知ったオベリスクブルー女子生徒のぺアがいたので、あたしは声をかけてみる。 「おお、法子殿、周子殿。はじゃ~タッグデュエルかえ?」 「あ、えっと、あのその……法子さん……周子さん…… こんにちは……。」 ちょっと時代かかった物言い… …というかおじいさん言葉の生徒は山本百合。 愛称は百合ちゃん。 見た目は可愛いのだけど、 なぜこんな言葉づかいをするかは全く謎だ。 そしてオドオドした生徒が宇佐美彰子。 こっちはウサちゃんとみんなに呼ばれている。 口調がちょっと周子と似ているかもしれない。 二人はよく一緒にいる所を見るが、よくわからない組み合わせである。 周子が続いて彼女たちに声をかける。 「私たちとやりませんか?タッグデュエル。」 彼女たちは周子の声にもちろん承諾する。 じゃんけん、ぽん。 先鋒はこのあたし、石原法子。 次に山本百合、石原周子、そして宇佐美彰子とターンは流れる。 あたしはデュエル開始を宣言する。 「よーし行くぞー!」 デュエル!! 法子&周子 LP 4000 山本&宇佐美 LP 4000 「あたしのターン、ドロー!」 何しろ初めてのタッグデュエルだ。 相方の周子のデッキは知り尽くしているので、 それを考慮に入れた戦法を立てなければならない。 「マシュマロンを守備表示! 守備力500よ。 このカードは戦闘で破壊されないわ。 そしてカードを1枚セット。 ターンエンドよ。」 法子&周子 LP 4000 手札4枚&5枚 場:「マシュマロン」   伏せカード1枚 山本&宇佐美 LP 4000 手札5枚&5枚 場:無し 次は山本百合のターン。
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