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今度は周子があたしに叫ぶ。
「大丈夫よ周子!あんたが伏せたカードを使うわ!
リバースカードオープン!王宮のお触れ!
罠の発動と効果を無効にするわ!」
「え……あァ!?」
「行くわよ!
地帝グランマーグで、ギラザウルスに攻撃!
バスターロック!」
長いことフィールドにいた俊足のギラザウルスが粉砕される。
ギラザウルスの守備力は400しか無いので、
当然地帝グランマーグの攻撃を防ぐことは出来ない。
「行っけぇー!
ホルスの黒炎竜LV8でダイレクトアタック!」
「きゃああぁぁ!」
山本&宇佐美 LP 0
ホルスの黒炎竜の灼熱のブレスがフィールドを焼き尽くす。
紙一重のデュエルだったが、なんとかあたしたちは勝利できた。
「う、うぅぅ……ゴメンなさい百合ちゃん……」
「ほほほ、気にすることは無いぞい。
オヌシはよぉやった。
見事じゃったぞ、法子殿、周子殿。」
山本百合は自分が伏せていたカードをあたしたちに見せてくれた。
収縮である。
魔法カードが通用しないホルスの黒炎竜に使用できなかったのだ。
ついでに手札にあった暗黒ドリケラトプスも見せてくれた。
さっきの場面でマシュマロンを蘇生していたら……。
「危なかったよ……」
周子の助けがなければ間違なくやられていた。
「ほほほ、ではワシらは次のデュエルに向かうとするかの。
タッグフォース本番では負けんぞ?」
「うん、またやろうね!」
彼女たちに負けてはいられない、あたしたちも次の対戦相手を探すことに。
タッグデュエルは新鮮味もあるせいか
すっかり熱中してしまい、寮に帰る頃にはすでに夕方になっていた。
・・・
「だからさぁ、周子。もっと生贄確保のカードを入れたほうが
あたしの帝王系カードを活かしやすくなるんだって!」
「お姉ちゃんこそ攻守増減系のカード増やせば、
私のホルスの黒炎竜をレベルアップしやすくなるの!」
その日は夜遅くまでタッグデュエル用のデッキ作成に夢中になるのであった。
・・・
暗闇の中。
天高く続く道。
熱風が吹き荒れる。
『やめろ……何をする!』
『どこへ連れていく気だ!』
『僕のカードを……やめろ!』
「うわぁ――!」
はぁ……はぁ……。
なに…?…今の夢……。
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