280人が本棚に入れています
本棚に追加
復活の生贄?
何のことだろうか。
黒川もデュエルディスクを構える。
「ふん…先行はくれてやる…」
「むふ、優しいのね。最もそんなことしても容赦しないわよ。」
デュエル!!
吉澤由美 LP 4000
黒川唯一 LP 4000
「私のターン!ドロー!
むふ……首領ザルーグを攻撃表示で召喚!
攻撃力1400、さらにダメージを与えたとき、
相手の手札を捨てさせるか、デッキからカードを墓地に送る!」
吉澤先輩ははっきり言って強い。
バランスが取れている手札破壊を中心とするデッキで、
あたしは何度も手札を枯らされた経験がある。
「カードを一枚伏せて、むふ、エンド!」
吉澤由美 LP 4000 手札4枚
場:「首領ザルーグ」
伏せカード1枚
黒川唯一 LP 4000 手札5枚
場:無し
「くくく…、俺のターン…。ドロォ!
大木人18を攻撃表示で召喚!攻撃力1600だ……」
と、そのとき、あ!っと大きな声を上げる生徒がいた。
温田だ。
「それは俺のカードじゃねぇか!
黒川!テメェが盗んでやがったのか!返しやがれ!」
温田は主に炎属性のカードを使う他、18と名のつく
モンスターカードシリーズも主軸に使っていた。
彼が無くしたのはどうやらこの大木人18らしい。
「お前のカード?
馬鹿を言うな……これは〝俺が集めた〟カードだぞ。
く、くっくっくくくく!」
その言葉に吉澤先輩の表情が変わった。
「あんた……」
かなり怒って……いや、半ギレ状態だ!
「くくく、俺のターンの途中だったな……
大木人18で、首領ザルーグに攻撃だ!」
吉澤先輩が叫ぶ。
「人から盗ったカードで勝てると思うな!!
リバースカードオープン!収縮!
大木人18の攻撃力を半分にする!」
収縮の効果を受けた大木人18が小さくなり、
首領ザルーグの反撃を受ける。
黒川唯一 LP 3400
「ダブルリボルバー!
そして首領ザルーグの効果発動!むふ。
さぁ黒川くん。
あなたから見て、右から2番目のカードを捨てなさい!」
黒川は無言でカードを捨てる。
不利な状況のはずだが、まだ余裕ある表情だ。
「フン…、レア度の低いカードなど、しょせんこんなものか……
使えん。」
最初のコメントを投稿しよう!