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「まあいいや。仕事たまってっから俺はそろそろ行くわ――っと、一つ言い忘れてた」
「なんですか先輩」
「スカウトに行くのに、犬も連れてっていいだってさ」
伝達係の言葉に、その人物は顔をしかめる。
「それ、ようするに連れてけってことじゃないですか」
「まあ………そうだな」
「僕、あいつ嫌いなんですけど」
「拒否ってもいいが、どうなるかしらんぞ」
「………………」
また黙り込む。そして、
「わかりました。連れてけばいいんでしょ」
そう言って、その人物は闇に消えた。
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