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歩き回っているうちに、面白そうな場所を見つけた。
大きい鳥居みたいなものが見える。その中には更に大きい石碑のようなものが見えている。余程金持ちの建てた墓なんだろうか。
俺たちは満場一致でそこまで行くことを決めた。
近くに来てみるとやはり大きい。何かありそうだと俺たちのテンションは上がる。
そしてその鳥居に足を一歩踏み入れた瞬間、あり得ない程の寒気を感じ、固まった。
横の悪友二人に視線を移すとやはり同じく固まっている。
しかしここで行かねば男が廃る。
その心構えは皆同じだったようで、ビクビクしながらも中に入る。
やはりここは他とは違う。怖い。逃げ出したい。
そう思うのだが何もせずには帰れない。
Bは相変わらずムービーを回していたが顔は蒼白だ。
俺も携帯を取り出し、二、三枚写メを撮ると、「もういいか、行こう」と目で促した。他の二人もさっさと帰りたかったらしく、何も言わず付いてきた。
鳥居を出た瞬間身体は少し軽くなったが、鳥居に入る前の比ではない重圧である。
俺たちは無言のまま、出口へと向かって歩いていく。
足音は気配を増し、大きくなって付いてくる。
そのうちに異変に気付いた。おかしい。
出口が遠すぎる。
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