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人間の調達というのは、意外に簡単なものでスラム街なんかに行って金貨の入った袋を見せる。
そしてこう囁くのだ
「欲しいならおいで。
もう飢えや寒さに苦しまなくていいよ」
ピエタのような柔らかな慈母の笑みを浮かべると、ポールに救いを求め大勢がついてきた。
確かに、彼らは飢えにも寒さにも苦しまなかった。
ポールに集められ、クラブメンバーの都合が決まる日までは、上等な服を着せられ絹のシーツを敷いたベッドで眠れる。
食事にしても、甘い蜂蜜を溶かしたミルクと柔らかな白パン。
砂糖菓子などもいくらだってあてがわれる。
そして、またポールは口を開いた。
「君たちがこれからも人として暮らすなら、仕事をしなければならないのは分かるね?」
優しく教師のような朗々とした声で告げると、集められた人間は首を縦にふる。
「僕は、君たちに仕事を探してきたよ。とても簡単なんだ」
にっこり笑いかけ、期待を持たすように告げると、翌日から一人ずつ「仕事」に行かされる。
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