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外は賑やかな声が聞こえるなか、教室に一人の生徒が自分の席に座って何かを書いていた。
そこへ、もう一人ショートヘアの少女が教室に入り、教室に居た生徒の席へ足を運んだ。
「沙奈? ……あ、また小説書いてるの?」
彼女は少女のノートを見て好きね、とため息を一つ小さくついた。
休み時間の過ごしかた、普通の生徒ならば外へ行って遊ぶか又は、教室で騒ぐかが中心だった。
「面白いんだよ? 小説書くのは……ほら、龍が襲っーーー」
沙奈は面白そうに語るが、彼女は沙奈の言葉を遮り
「でも、沙奈の書く小説って、いつもファンタジー系よね? ……あ、恋物語書いてほしいなっ」
彼女はニコッとして言った。
沙奈は顔をあげ彼女を見ると、少し戸惑ったがすぐに笑顔になる。
「いいよ……いつかね」
沙奈は何か遠くを見るような感じに言った。
だって恋しないと
本当の恋愛小説が書けないでしょ?
私が恋するまで
もう少し待っててね
完~難しい壁~
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