校門だけでも危険やな

2/3
前へ
/68ページ
次へ
僕は至って普通の中学生、普羅野 晋也。 転校初日である。 でもスッゴい憂鬱である。 何故なら友人が、 「普羅野、お前はあっちに行けば普通じゃない普羅野になるぞ」 と不吉な事を言い残し、クラスメートの8割にボコられて逝ってしまった。 「てめぇソレ言わねぇ約束だろ?」 「なにチクってンだよ!」 「ふざけんなこの×××××野郎が!」 と言われながら友人に容赦なく降り注ぐ、鉄拳・かかと・木槌・金槌・消火器の角その他もろもろ……… 主犯の男子(消火器の角で襲った奴)が友人の血が付いた手で白い制服の肩に置き、 「お前が行くのは……スリスリ…スリスリ……寂しいよ……スリスリ…スリスリ」 と僕の肩で血を拭いながら言った。 心のなかで、 (言ってる事とやってる事が矛盾してるよ。てか顔笑ってんじゃねぇか!行ってほしいんだろ?僕に行ってほしいんだろ?) とツッコンだが声に出したら友人のようになるので言わなかった。 学校に着いた。が、校門を見て普通じゃないと分かった。
/68ページ

最初のコメントを投稿しよう!

120人が本棚に入れています
本棚に追加