二段 蝶

6/18
前へ
/90ページ
次へ
「よし、これでいいだろう」  帯を持ち上げ、いよいよ出来上がったというところでおフサに抱きつく格好になっていることに気がついて慌てて壁まで下がった。 案の定おフサは顔を赤くして固まっている。 「ほら、どうした。出かけるぞ」  どうにかそれだけを言って階段へ足を向けるとおフサもあとをついてきた。調子が狂う。  
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2071人が本棚に入れています
本棚に追加