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「だから、キスをしちゃったんだろう⁉」とパパが言った。
「うん」
ミミちゃんは、ちょっとベソをかきながら、答えた。
「それで、ヘビさんに口をかまれちゃったんだね」
「うん、かまれちゃったの」
パパはもうおかしくてたまらないと言った顔で、またビール🍺をゴクゴク飲みだした。
でもね、パパだって、夕方、ママから電話で、
ミミちゃんがヘビにかまれたって
聞いた時は、口から心臓が飛び出すくらい、びっくりしていたんだ。
あわてて会社を早退して、帰ってきたくらいだから…。
泣きじゃくっていたミミちゃんから、ようやく理由を聞き出したママは、
とにかくミミちゃんをお医者さんに連れていかなければいけないと思った。
どんなヘビにかまれてしまったのか⁉
もし万が一、毒ヘビだったら一大事。
せめてヘビの種類だけでも判れば…
と思ってミミちゃんにたずねてみると、ミミちゃんはママの目の前でグーを開いて見せた。
その中には、ぐったりと動かないヘビがいた。
「はっはっはっ‼」
パパは、もうがまんできないよ、と言った感じで
大声を出して笑い始めた。
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