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デッキと紙を器用に手早く見比べながら遊護は安堵の息をもらす。
「大会期限はこれより一週間!
一週間後、決闘盤のメモリーカードに書き込まれた戦績データから決勝進出者を選定する!
…よって負けても途中退場はないから安心するがいい!!」
青年はさらに続ける。
「最後に通知にもあるように、全ての費用は自己負担だ!それを踏まえて挑め!!」
その言葉の後、青年は手を掲げた。
「さぁ、決闘者達よ!決闘都市で存分に闘うがいい…行けッ!!」
青年は最後に一喝すると、画面と共に消えた。
それを合図に殆どの参加者達は街に散って行った。
「…さて、早速闘るか!」
遊護はベンチから立ち上がり、半数以上は居なくなったが
それでもまだ数十人の参加者が残っている広場を見渡しながら声を張り上げた。
「誰かいないかな~…っと。ん?」
視線の先、ちょうど時計台の麓に人だかりがあるのを確認した遊護は、目を細めて様子を窺う。
「早速決闘やってるな…よし、行ってみるか。」
人だかりの真ん中あたりにカードのソリッドビジョンを確認した遊護は、バイクを押して人だかりに向かった。
「『サイコ・ショッカー』直接攻撃!『電脳エナジーショック』!」
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