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プロローグ
とある町の繁華街…。
市場のように屋台や露店がたくさん並ぶ…。
少女が袋をいくつも持ち、買った物を確認している。
「ふぅ、重いな…。やっぱり、ノエリにも来てもらえばよかった。」
どうやら、買い出しのようである。ショートヘアーに短パン…一見、男の子のような出で立ち…。
すっと、そばを横切る陰…。
「兄貴!? ビリー兄貴じゃん!?」
少年は驚いて振り返る。
「あン? 誰だよ、お前…。」
「僕だよ、オリエア!!」
「オリエアぁぁぁ!?」
少年は指をさす。
「指さすなっての!!」
「かはぁ、変わっちまって…わかんなかったぜ。」
「あれから、5年もたってんだよ。変わって当たり前じゃん…。」
「そっか…、皆、元気か?」
「うん、ラインとアンナは親のとこ…ワイナーは里親が決まったよ。イニアスとノエリと僕は変わらず…。」
「そっか…。」
「兄貴、帰っておいでよ…。牧師さまもライトさんも待ってる…。」
「んまぁ、そのうちな。」
ビリーは手を振って…雑踏に紛れた。
「兄貴!!」
オリエアは茫然と立ち尽くす……。
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