醤油の女襲来

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窓を見るとなんと雪が降っている。 雪が斜めに降っていて、盛り上がった環状線道路のせいで 5階立てのアパートより高くなった街灯に反射して白く光っている。 まるで先程までのCDのように、反射していて 白い肌、白い下着。 彼女はそんなことも知らず、懸命に書き物をやっている。 ちょっとした背徳感がまた自分にとって非日常の、さっきまでのエロティカルな亜空間を さらに際立たせた。 ここにいる僕はなんなんだ? きっと思うに、10年先いやそれよりもっと早い、1年先には もうここにいられないような気がする。 こやつに会えないような気がする。 そのへんが やはり先程までの亜空間と実に調和して、盛り上がった僕の僕自身のなさけなさに疑問を抱くわからなさだった。 「どうせ何もわからん、か・・・」 あれから時はやってきて。 やはり君とはさようなら。 ドアも本もかわらない。 彼女、醤油の女が言った通り、結局僕はなにもわからないまま。 醤油の減らなくなった日々。 目も耳も鼻も口も寂しい。
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