序章: -邂逅-

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「しかしだライ、お前何でこんなトコに居るんだ?」 煌哉が問う。 「キミと一緒だよコウヤ。ミッション帰りだ。」 「おぉ、そいつはお互いお疲れさん。」 ラインハルトが返した言葉に、煌哉は労いの言葉を掛ける。 ラインハルトはあぁ、と返事をした後怪訝な顔をして言った。 「それはそうとコウヤ、その頬はどうした?」 「ん?あぁ、コレか。」 頬を触り、手に付いた血を眺めながら煌哉は返答する。 「ま、何だ。ちょっとな…」 それを聞いて、ラインハルトは呆れたような顔をした。 「全くキミという奴は…。 いくら今回のは雑魚だからって、油断するんじゃない。 というか前もあったよな?こういうこと…」 ラインハルトはまだ言葉を続けようとしている。 (ヤバイ…説教されそうだ。) ラインハルトの態度と言葉の雰囲気で煌哉は直感的にそう思った。 次の展開を予測した煌哉がとった行動は、 「悪い!確かに油断しちまった。 心配かけてスマン!」 とりあえず素直に謝ることだった。 「まぁ、キミのことは信頼してるし特に心配はしてないが、気をつけろよ? 戦いは一瞬の油断が命取りになることもあるんだからな?」 煌哉に多少物言いしようとしていたラインハルトは、先程の言葉を聞いてこれだけにしておいた。 言葉とは裏腹に、実際は煌哉が心配なのである。 その辺りは煌哉も察しているので、 「あぁ、サンキューな。」 と、返しておいた。
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