集団自殺

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しばらく歩いて着いたところは、最寄りの駅だった。 移動するのだろう。 大胆にも近付いて切符の購入金額を覗いてみる。 420円のボタンを押すところがチラッと見えた。 やっぱり目がいいみたいだ。 僕も同じ金額の切符を購入し、再び後を追う。 想像は、していたがやはり遠いみたいだ。 日本全国の人があのサイトを観覧できるということは、当然自殺する人も日本全国にいるということ。 距離が遠くなることは、覚悟していた。 まぁ、想像していたよりは近かったので良かった。 自殺場所が沖縄だったら挫けていたかもしれない。 この分なら県から出ることもないだろう。 僕は、隣の車両に入り一秒も目を逸らさなかった。 何駅か過ぎたところで降りたので僕も降りる。 そして改札に行くのかと思いきやホームに設置されている待合室の中に入っていった。 待合室は、全面ガラス張りなので外からでも中の様子を伺うことが出来た。 中には、すでに数人の人が入っており男性1人、女性5人の合計6人がバラバラに席に座っている。 男性が携帯を開きボタンを何度か押した。 あの押し方はメールだろう。 その動きに反応するように残りの5人が携帯を開く。
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