堕落の勇者

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アデル師の道場を後にしたオレは、彼の言葉通り北に向かい、いそぎんちゃくに蛇の胴体がくっついたモンスターに遭遇する。 さっそく剣技を試しながら戦い、比較的楽に倒す事が出来た。 何故かモンスターが持っていた布袋から、ちょっとしたお金と薬草を頂いていく。 何日も野宿し、何度もモンスターとの遭遇に勝利したオレは、ようやく漁村に辿り着く。 だが、北の大陸に行く船は、生憎ながらここには無いという。 情報を集めると、西の海岸沿いを歩いて行けば、港街があり、そこから1日1本の船が出ているらしい。 その情報を元に、オレは港街へ向かう。 だが、船に乗るためのお金が足りない事を知ったオレは、バイトや漁師の手伝いなどをして金を稼ぎ、ようやく船に乗る事が出来た。 ………バケツと担架の世話になったのは、内緒だ。 オレはこれから、デカイ船を『悪夢の乗り物』と呼ぶべきか迷っている。 船が北の大陸の港街 に到着したオレは、やはり宿屋のベッドで目覚めた。 驚いた事に、そこにはあの男が居た。 以前、同じ境遇で会った男だ。 オレは男に『オレをつけているのではないか』と警戒するが、男は『そんなんじゃない、たまたまだ』と言う。 そう簡単に信用できる訳も無いのだが、男はそれを気にした様子は無い。 そして、再会の記念にと、『毒消し草』をいくつか寄越す。 彼曰く、ここから先のモンスターは、毒を持ったモノもいるのだという。 オレはありがたく頂戴すると、男は前回同様に、いつの間にか消えていた。 翌日、街で『アージュ』という男について調べるのだが、大した情報は無い。 次の行動が立てられなく、ガッカリしていた時だった。 老婆から話しかけられる。 人探しをしていて、困っているのだろう、と……。 どうやら老婆は占い師らしく、探し人の情報をやるかわりに、頼みたい事があるという。 オレはその頼み事を叶えてやり、『アージュ』の居場所……正確には『アージュの住む山』についての情報を貰う。 翌日、港街を出たオレは、何度かの戦闘の後、その山に辿り着く。 ここからは手がかりが無い。 しらみ潰しにアージュを探す。 山で何日かの捜索の後、オレはようやく人気のある小屋を見つけた。 ……………………… 『旅の記録①』の内容は、ここまでとなる。 封が解けた時、読んでみると良いだろう。
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