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正義と悪と
師を失ったオレは、後頭部を殴られ、気絶させられたあげく何者かにさらわれる。
目覚めるとそこは見たこともない城の中。
故郷の城とは違い、隅から隅まで豪華に仕上げられたそこは、しかしながら人の手でつくられたような気配はなく、何年、何十年、何百年と変わっていないような、不思議な感覚を感じさせる。
拘束されているわけでもなく、手にはシュトーレンの剣が握られたままだった。
拉致にしては、あまりの無用心さに不気味なものを感じながらも、オレはだだっ広い部屋の中、テーブルを囲むように設置された高そうなソファーに腰掛ける。
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