99人が本棚に入れています
本棚に追加
『ザザー』
『チャプン』
「私何でここにいるんだろ」
「これでよかったのかな」
梨恵のも平然を装っていたが、内心は複雑な気持だった。
「…」
「イジメかぁ」
「…」
「これからどうしよ」
そう言うと、梨恵の目から涙が溢れる。
『ズズッ』
『グスン』
『ヒッグ』
『スンッ』
『グスン』
「こ…んな…わた…しにや…」
『ズズ』
「やさし…くし…ない…で」
泣きながら言ったこの言葉が、梨恵の過去を、少しだけ物語っていた。
しかし、その時はまだ研二は知る筈もない。
彼女の過去を、
彼女の秘密を。
最初のコメントを投稿しよう!