Tシャツとジャージ

9/10
前へ
/197ページ
次へ
『ガチャ』 「上がったよ」 梨恵が部屋のドアを開け言う。 「…」 「あ、おかえり」 「フフ」 「おかえり?」 梨恵の風呂上がりの色っぽさに、ドキドキしつつ意味不明の言葉が口から飛び出す。 梨絵は、その言葉に鼻で笑って笑顔で答えた。 その時俺は、彼女の目が赤くなっていた事に、気が付かなかった。 そして、土や埃の付いた顔が綺麗になり、乱れていた髪を櫛でといた梨絵の顔は誰が見てもかわいいと言うだろう。 「じゃあ俺も入ってくるよ」 「はーい」 『ドキッ』 何だろ? 胸がおかしい… 今まで、彼女が出来た事などない俺には、それが何なのか理解出来ず不思議な感覚に戸惑う。
/197ページ

最初のコメントを投稿しよう!

99人が本棚に入れています
本棚に追加