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勿論現実は、何も変わっておらずに、当たり前のように悲劇は起こった。
『バコッ』
「いっ痛」
「おはよー研二」
やばい!
啓太だ
しかし、そう怯える心とは裏腹に、
俺は初めて啓太を睨んだ。
啓太は勢いよく近づいて来て、俺の胸倉を掴んだ。
「お前、誰にガン飛ばしてんの?」
「あ゛ー?」
啓太と一緒に登校して来た奴らも睨みながら俺を囲む。
また殴られる
「こらー」
「お前ら何をやっとる」
たまたま通りかかった先生が怒鳴った。
「何でも無いでーす」
「早く教室に入れ」
「はーい」
啓太はいつの間にか手を離している。
そして、啓太がその場を去ろうとして歩き始めた瞬間耳元に顔を近づけた。
「後で、殺すから」
囁く様に言った言葉は、一瞬で脳まで達した。
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