『約束』

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『………ということで、まだ進路希望だしてないやつは明日までにだすように!あと家でも勉強しろよ!気を緩めると受かるとこも受からないからな!』 などと担任の聞き飽きたセリフで今日も学校が終わる。 そして早々と帰ろうとする俺を呼び止める声 『雄樹待ってよ!朝は遅いくせに帰りは早いんだから!』 わざと置いていこうとしてるとは言えず 『紗織が遅いんだろ。早くしろよ。』 と結局一緒に帰ることになる。 『進路明日までだってよ。もう決めた?』 『ん…〇〇高校にいくことにした。』 『〇〇高校ね!ん~わかった!でも雄樹にはちょっときびしいんじゃない?』 『わかった!ってなにが?てかお前までそんなこというなよ!今からがんばればなんとかなるさ!』 『ん~雄樹はやればできると思うけど…でも心配だから勉強教えてあげようか?』 『別にいいよ!紗織も決まってないって言ってたけどどうすんの?』 『私は…親が△△高校にいけって言うんだけど、でもまだ迷い中!別のとこいくかも!』 『紗織は頭いいからね。どこでもいけるだろーな。で、別のとこってどこ?』 『なんでイチイチ雄樹に教えなきゃならないのよ!秘密に決まってるでしょ!』 『はぁ!?別に聞きたくもないけど、俺の聞いといて自分のは秘密ってありえなくない?!』 『自分が言うからでしょ。私は言いたくないから秘密!』 『コイツ…絶対次なんか聞かれれてもはなさねーからな!』 『別に聞きたいこともないし。』 『ぐぬ…!』 いつも口げんかになるとこんな感じで最終的に俺が負けて終わる。 ケンカをしながら歩いているといつの間にか家の前まできていた。 『じゃあまた明日ね!』 『たまには一人でいけば?』 『なんでよ!いつも迎えにいってあげてるのに!明日はちゃんと起きててよ!』 『…あ~い…』 すごい勢いで怒りながらも明日もくるという『紗織』がすごいと思った。 いくら幼馴染みとはいえ、まわりの反応が気にならないのだろうか…。と思いつつ結局流されるだけの俺がいる。
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