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『雄樹と…雄樹と離れたくなかったからでしょ…』
『え…?じゃあ…今日俺が〇〇高校に行くって言ったから?』
『だからそうだって言ってるでしょ!』
『い…いや…。だからってわざわざ一緒に学校行くために高校のランクさげなくても…学校離れても家はすぐ近くだし…』
『じゃあ昔みたいに毎日遊んでくれる?!』
『ん~…なにして?』
『そのくらい自分で考えてよ!』
『えぇ~…なら無理…。』
『無理ってなによ…。だから私が…一緒の高校いくしかないでしょ…。グスッ…』
『な…泣くなよ!無理ってのは…アレだ!あの~…正直なにして遊んでいいかわかんないんだよね…。昔みたいにママゴトとかする歳でもないし…紗織ゲームもしないだろ?昔みたいに一緒に遊べるものがわかんなくなったんだよ。…』
『一緒に話すだけでもいいじゃん…。』
『そ…それは帰る時にいつも話してただろ。』
『だから!それもできなくなっちゃうんだよ…』
『う…うん。でも…ほら!近くなんだからたまに会ったときに貯まった分話せばいいだろ?』
『そんなんじゃいやだよ…。私の…気持ちわかる…?』
『わ…わかるさ…。俺も寂しいし…。』
『寂しいだけ…?私は好きだよ…?』
『ん…?うん…え…!?スキ!?』
時が止まった中で俺の頭の中だけがフル回転した!
すき…スキ…キス?いやいや!すき焼…文字が足らんだろ!
『好き』?今好きって言ったよね?誰を?俺?俺なのか『俺』!
間違いなく今他に誰かいたならそいつに向かって『おめでとう』と言うだろうが、今ここにいるのは『紗織』と『俺』だけだ…。
でも嫌ではない…というより俺も好きだ。……好き!?俺『紗織』のこと好きなの!?そこんとこどうなの『俺』!?
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