第1話

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「あんたってキモイよ!さようなら」 「…なんで?どうしてリカ?」 おもいっきり頬を叩かれる痛みで目眩がした。唇を噛み締めてリカは小さい肩を震わせて怒っているのが分かる。でも、どうして怒りを買ったのか…いつも彼女が出来ると同じような振られ方をする。 「なんで?!ちょっと考えれば判るでしょ!」 「………?」 「さようなら」 ショックで立ち直れそうにないかも…公園でウダウダと悲愴感に浸って項垂れているともう辺りは真っ暗になっていた。慌てて携帯を開くともう1時になる15分前だ、さすがに帰らないと心配するし。 寒さに身震いした。膝を抱えて丸くなったけど、結構間抜け格好をしているのに気づいて恥ずかしくなった。気を紛らわすように上を見たら満月でやけに光が眩しかった。 .
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