プロローグ

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都心を2時間ぐらい離れた場所に俺が住むアパートが在った。仕事の事情状ビジネスホテルに泊まる回数が多いが、決まって週1は必ず家に帰った。 電車から降りると冷たい風が首を通り過ぎていくのに鳥肌が立った。一度首をすくめてからマフラーを巻いた。 ベンチに座り、さっきコンビニで買った缶コーヒーと焼き鳥を口に運んだ。空を見ながら。 いい加減、空を見るのも飽きてきたので家帰ろうとゴミ箱にゴミを投げ入れた。コントロールが良かったのか見事に入った。 携帯を開き時間を確認する。0:45。 寝ないと朝が辛いと分かっているのに。きっと、今時、流行しなそうなザマス眼鏡を掛けたマネージャーが眼鏡を中指で押し上げイラだったしげに嫌味を言いながら玄関の前に仁王立ちしている姿が目に浮かぶ。 笑いを堪えて家に向かった。 .
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