田辺さんとけん玉

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中学一年生の後半、 私はいつも学校をさまよっていた。 もちろん、授業にはちゃんと出席していた。 私は休憩時間に教室にいたくなかったのだ。 当時、女子同士のグループ行動が過激化していた。 私はどこのグループにも所属していなかったし、所属したいとも思っていなかった。 気がつけばどこのグループにも入っていない人間は私だけになっていた。 一人だけ独りでいるのは辛かった。それなら人がいないところで独りでいるほうがよかった。 だからそんなところを求め、教室から離れるためにさまよっていた。 しかし、学校で人がいないところというのはほとんどない。だからひたすら校内を歩き回っていたのだ。
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