第二話『落ちこぼれのハルト』

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「まぁ、休まなかっただけましとしましょうか」 先生はハルトを鼻で笑い、ハルトに授業に参加するように指示した。 「ん?何だね君達は」 先生がルナとリーヤを見た。リーヤが答える。 「ハルトに言われて来たの。授業を見学しないかって」 「そうなのかね。それではゆっくり見学していきなさい」 固い表情を少し崩し、先生は微笑んだ。先生はルナ達に一礼し、生徒の方へと去った。 10分後 先生は生徒達を集めた。生徒が皆集まる中で、一人暗い顔をしている者がいる。ハルトだ。どうやら魔法が成功しなかったらしくかなり落ち込んでいる。 そんなハルトを気にせず、先生は話を始めた。 「唐突だが話がある」 辺りの空気が静まり返った。 「1億の賞金首、『漆黒の風』がこの街近辺に存在しているらしい」 「漆黒の風って?」 生徒の一人が尋ねた。 「最低最悪の魔法使いだ。魔法を悪用して平気で人を殺す」 生徒達は愕然としている。 「魔法を悪用することは、いけないことだ。それもわからないような奴に、魔法を使う資格はない。みんなはそんな魔法使いにならないようにね」 生徒達は声を揃えて返事をした。 生徒の一人が尋ねた。 「その魔法使いの特徴は?」
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