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「まぁ、休まなかっただけましとしましょうか」
先生はハルトを鼻で笑い、ハルトに授業に参加するように指示した。
「ん?何だね君達は」
先生がルナとリーヤを見た。リーヤが答える。
「ハルトに言われて来たの。授業を見学しないかって」
「そうなのかね。それではゆっくり見学していきなさい」
固い表情を少し崩し、先生は微笑んだ。先生はルナ達に一礼し、生徒の方へと去った。
10分後
先生は生徒達を集めた。生徒が皆集まる中で、一人暗い顔をしている者がいる。ハルトだ。どうやら魔法が成功しなかったらしくかなり落ち込んでいる。
そんなハルトを気にせず、先生は話を始めた。
「唐突だが話がある」
辺りの空気が静まり返った。
「1億の賞金首、『漆黒の風』がこの街近辺に存在しているらしい」
「漆黒の風って?」
生徒の一人が尋ねた。
「最低最悪の魔法使いだ。魔法を悪用して平気で人を殺す」
生徒達は愕然としている。
「魔法を悪用することは、いけないことだ。それもわからないような奴に、魔法を使う資格はない。みんなはそんな魔法使いにならないようにね」
生徒達は声を揃えて返事をした。
生徒の一人が尋ねた。
「その魔法使いの特徴は?」
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