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まぁそんなかんじで俺は時々体育をさぼってはアツキと話すということを繰り返していた。
しかし、話せば話すほどこいつは訳が分からん。歩くことしかできないのに何がそんなに楽しいのかってくらい笑顔でいやがる。
全くおめでたいやつだ。
しまいには自分は動けなくてもいいとか言い始めるし。
僕の動けない分は弟が動くとかわけ分からん。
だから僕は弟の分まで勉強するんだとさ。
全くもって意味が分からん。
まぁ分かってるのは俺と違ってコイツは優等生だってことだな。
俺は2人分勉強してぇとか絶対言わないし。
ってか俺なら完璧にグレてるな。
親とかに何でこんな身体に生んだんだ。とか言うな絶対。
まぁ俺のことじゃないから別にいいけどな。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ほんとに我ながら救えない野郎だな(笑)
と今なら思える。
このときの僕はホントに世間知らずだった。
というより物事の表面だけがすべてだと思っていた。
人の気持ちの深くまで考えるなんて考えもしなかった。
人の心に深さがあるだなんて知ろうともしなかった。
こんなんでよく生活できてたなぁ。
今なら絶対こんなことできんな。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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