青き狩人の影編

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依頼内容は? 僕の問いかけに、若村長は話し始める。 密林の中を通って建築材料を村まで運搬中に、小型の肉食獣に襲われたらしい。運搬に関わった大工たちは何とか逃げ帰れたようだが、護衛のハンターと建築士の2人はまだ取り残されているようだ。 「どんなヤツでした?」 「大工たちの話しによれば、青い色をしたヤツだったそうだ。たぶん、ドスランポスじゃないかと思うんだが…」 ランポスの親玉か…話しには聞いていたが、対峙するのは初めての事。ハンターとして自分自身の力を測るには良い機会だ。 しかし、初めての事には緊張する。少し鳥肌が立つ。 出発の準備をし、最近鍛冶屋のオババに強化して貰った片手剣アサシンカリンガを砥石で更に研ぎ澄まし、船着き場から密林へ向かう。 今日の密林はいつもより湿度が高く、気のせいなのか静かに感じる。 ベースキャンプから森に入り、森林脇の山道を目指す。若村長の言葉通りボス格の存在は確かのようだ。今日は普段見掛けない場所にランポスを目にする。茂みに隠れ気配を殺しながら、現場を探す。 山道手前で少し開けた場所に出た。酷く荒らされた荷車が片隅に見える。食料を探してか周りには5、6頭のランポスが群れている。荷車の側で、大きな剣を握りしめ倒れている人影も確認できる。 遅かったか… だが、このまま放って置く分けにも行かない。少し厳しいが確かめに行くしかない。 戦いは速攻だ!敏捷な敵には先手を取るのは必須。 ひと呼吸して茂みから飛び出した。 まずは荷車の前を蹴散らす。周りの小物に気付かれたが、気にせず突っ込む。 荷車の前の1頭が僕に気付いたが、勢いをつけたまま飛び込んで斬りつける。 青い鱗に深い溝をつけ、低い鳴き声がこだまする。沈み込む身体から膝のバネを利用して更に切り上げる。小さな声をあげ倒れる1頭を無視し、もう1頭を左手の盾で殴るように押し、足首を斬りつける。声をあげながら噛みつこうとするが、身体を捻りながら獲物の背中へ周りこみ、遠心力を活かした回転切りを後ろ足に入れる。 小さくなる獲物の声。 まず2頭…しかし、本番はこれからだ。 残り3頭。 甲高い声をあげ、威嚇を繰り返す。 こちらのタイミングなどは他所に、2頭が立て続けに飛び掛かって来る。 2回3回と僕は横に転がりながらかわし、小剣を振るが当たらない。めげずに近づき斬りつけるが、兎の様にステップを使って寸でのところで逃げられる。
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