第1話 ―旅立ち―

2/3
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/225ページ
「サイズはどうですか?」   「あ、大丈夫です」   「はい」   何とか一般B日程で 第一志望に受かり、 四月からは大学生になる。 今日は、入学式で着る スーツを買いにきた。   「似合ってるじゃん」   「兄ちゃんカッコイイ⤴」   「はいはい」   「では、これで良いですか?」   「あ、はい」     ―入学式当日…。―   「忘れ物無い~?」   「もう、大学生だから」   「もう大学か~。早いもんだな」   「ね~」   「じゃ、 気をつけて行って来るのよ」   「はいはい。じゃ」   「あ、待って!」   行こうとすると、 母に呼び止められた。   「…何?」   「これ、お守りね⤴ 良い出会い、見つけてきな!」   「もう…」   母から、 『恋のお守り』らしき物を 渡された。 母が言うには、 これがあったから 父と出会えたらしい…   …にしても、 まさか本当に効くとは…
/225ページ

最初のコメントを投稿しよう!