説明中【ゲームスタート】

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丸形の頭が、潰された。 「いやぁぁぁ!!」 シズヨが叫ぶ。 他の女子は口をおさえていた。 双子姉妹は泣き崩れてしまった。 「おい……二山!そこどけ!」 竜元が二山をソファーから引きずり下ろす。 「ちょっと!何する気なの!?」 「死体を確認する」 「そんな事しなくてもさっきの映像は本物でしょ!?」 「いたずらだったどうする?」 「どういう神経してるのよあんた!人殺しにいたずらも何もないでしょ!!」 二山の忠告を完全にスルーして、ギミックソファーの蓋を開けようとする。 パカッ…… 「うっ!!?」 蓋を放り出す竜元。 中からハエが10匹ほど出てきたからだ。 「ちょっと!やめてよ!」 「このハエ共め!失せろ!」 しかし、ハエは人間の言葉なんか理解しない。 最初は耳障りですんでいたが、顔に纏わりつくハエもいたので、目障りになった。 「クソッ!誰かなんとかしてくれよ!」 「あんたの責任でしょ!」 「皆さん目をつぶって下さい!」 大学生くらいの女の人が手に持っていたのは、殺虫剤だ。 古さからして、多分この館の物だろう。 プシューー!! 辺り一帯が白い煙と、ちょっと鼻に触る臭いに包まれた。 ハエは次々と落ちていく。 「……フーッ、助かったよ」 「いえ……」 「畜生…小賢しいマネしやがって……!」 「あんたがソファーを調べなければこんな事には……!」 「啀み合うのは止めろって言ってるだろ!!?」 斎藤さんが怒鳴りつける。
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