日常?

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次の日。 松本は気楽な気持ちで十番隊執務室にはいった。 「おはようございます~」 だが、日番谷から返事はない。 黙々と仕事をこなしていた。 松本はそれでもまだ気楽に考えていた。 自分の机の上にある書類を片手でとりやり始めるもののすぐにあきて日番谷に話しかけた。 「よく隊長は飽きませんね~。 休憩しません?」 「……仕事だからな 飽きたなら帰っていいぞ」 「え!? いいんですか」 松本の目が輝いた。 「ああ。いいぞ。 どうせならしばらく休んでもかまわん」 「ええええ???」 さすがの松本も日番谷の様子がいつもより厳しいのに気付いた。 コホンと咳ばらいをすると。 「いえ、仕事します」 松本はしゃきっとすると自分の机の上にある書類に目を通し始めた。  それから数ヶ月間が過ぎ松本は真面目に仕事をこなしていた。  仕事の時間のみだが、それでもいままでに比べたらすごいことだ。  周りの隊員達もすぐにサボり始めるだろうと思っていたが、ここまで長続きすると逆に心配になってきた。  実際、仕事が終わると松本はすぐに消えていた。  どこへ行ったかと思うと、だいたい呑んでいるのだ。  飲み友達を誘って朝まで呑んで、それから仕事へ行くのだ。  さすがにこの状態はおかしいと感じた日番谷が話しかけた。 「おい」 「はい。仕事ですか」 「いや、そうじゃねえ、一息いれるぞ」 「まだ仕事中ですが?」 「休憩も必要だろうが」  松本にお茶を入れさせると、日番谷はソファーにどかっと腰を下ろした。  松本に隣に座るよう、言う。  おとなしく座る松本。 「お前、大丈夫か?」 「何がです? ちゃんと仕事してますよ」 「そうだな。それは普通だ。 だが、ほとんど家に戻ってないだろ」 「そんなことないですよ。 お風呂に入りますし、着替えますし」 「俺との時間を削ってまで呑んでて楽しいか?」 「それは……」  松本は言葉を詰まらせた。  半分、意地になっていたのだ。 「きつい言い方してすまなかったな」 「隊長……」  松本は隊長に抱きついた。 「おい、こらっ」  これに慌てるのは日番谷だ。 「今日は久しぶりにいちゃいちゃしましょうね」 「いや、それは……」 「しないんですか?」 「いや……してもいいぞ」 「ふふふ。大好きです」 終わり?
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