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「咲ちゃんだっけ?恐いの苦手なの?」
「恐いとかじゃなくて、周りがきゃーきゃーうるさいから嫌なだけ。それからあたしのコトは咲でいぃよ。あんたは乗らないの?」
「えっ?あっ、うん。(何かコイツこえー。しかもあんたって何様だよ。)」
「そうなんだ。」
直也とかなちゃんが戻ってくるまでの約15分間。
二人が交わした会話はこれだけだった。
「はぁー、結構恐かったねかなちゃん♪」
「かなねぇ、キャーキャー叫びすぎて喉痛くなりそう♪あっ!ねぇねぇ?類くんだっけ?あのコって彼女いるの?」
「えっ?…。」
これが、俺達の出会いだった。
6月の雨の降る日だった。
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