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0が1になるその瞬間はニンゲンが初めて月へ飛び立った日みたいで、春の午後は君に味方した。
地上から、舞い上がった1つの光は、少しだけ放物線を描いて雲と雲を渡っていく。
きぃん。きぃん。
戦闘機が綺麗だったのは世界のクライマックスに生まれた僕らが憂うつな日溜まりに生きているせいかもしれない。
少し汚れた心で君は僕に口づけをして、宇宙より小さな大人になる。
ねぇ、笑ってよ。
写真の中の君は綺麗だよ。雲と戦闘機と蒼く。ただ、1つの君だけ。
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