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その日も、仲のいい下級生と放課後に遊ぶの。
いつもみたいに玄関前のホールに集まって。
大きな大きな、そしてのっぽの時計の前に男の子も女の子も集まって。
ううん。生徒全員かも知れない。
「今日は何して遊ぶ?」
3年生の男の子が言った。
「鬼ごっこ!」
「なわとびがいい!」
「かくれんぼしたい!」
たくさんの意見が出てきたら、私が仕切って多数決で決めるんだ。
その結果ね、かくれんぼになったの。
「よし、じゃんけんで負けた人が探す!」
「じゃーんけーんぽん!」
5年生の女の子と1年生の男の子が負けた。
私達の中では負けた人全員が鬼になったり探す人になる。
「100数えろよ!」
二人は時計に向かって数え始める。
みんな一斉に散らばった。
私も隠れようとその場から離れる為に階段に行こうとした。
2階の空き教室、この前隠れたら見つからなかったから今日も…
「京子ちゃん」
「なぁに?」
「2階、行けないよ?」
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