始まりの日

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「――君さ」 「は、はいっ?」 どんな返答をして良いか悩んでいたら、急に呼びかけられた さっきまでははにかんだような笑顔を浮かべていたのに、なんだか急に真面目な顔…というか… 目が笑ってないですよ…? 何を言われるのかと、内心ハラハラ状態だった そして対馬さんは 一言… 「可愛いね」 …可愛いね? かわいいね カワイイネ KAWAIINE 「――え?」 可愛いの対象は僕? いやこの手にあるペットボトルか……? 混乱してくる頭とは逆に、目は一直線に対馬さんと視線を絡め合っている 「うん。可愛いよ」 「あ、ありがとうございます」 心が未だ乱闘中で、素っ気ない言い方をしてしまう
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