春雪の頃に…

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ひらり舞い降りた三月の雪は 最後にあなたを見たあの日の記憶 離れ離れの日々に向けて 奏でた旋律は「なごり雪」 冬の終わりを告げたみたいね 春物の服を選ぼうって楽しげに話してたあの頃が懐かしくて あなたはまるで恋人のように私を困らせてたね 雑誌で読んだ知識だけじゃあ足りなくて あなたはいつも予想に反して斜め前を行くから… ひらり舞い降りた三月の雪は 最後にあなたを見たあの日の記憶 振り返らなかった理由はきっと… ひらり舞い散る四月の雪は桃色の花弁 短い春を知らせるように 奏でる旋律は「桜夜風」 散りゆく花の行く末に… 再会の芽が咲きますように…
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