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知らなかったのは自分だけだった訳だが、こうゆう騙され方なら悪くない。 陸(…みんな…。ホントにありがとね…。) また目頭が熱くなるのを感じる。 陸(…泣いちゃいけない❗笑わなきゃ❗) 涙をぐっと堪える陸くんだった。 そして楽しい時間はあっと言う間に過ぎていく。 陸くんお別れ会もとうとうお開きである。 先生「さぁ、最後に真中陸くん❗(^-^)/」 陸「へ?」 先生「最後に一言、どうぞ❗o(^-^)o」 ポンポンと陸くんの肩を叩く先生。 みんなの前で発言するとかめちゃめちゃ苦手な陸くんだけど、お礼だけでも言わなければと前に出る。 陸「…💦えっと…💦みなさん、今日は僕のためにこんな楽しいお別れ会を開いてくれてありがとうございました💦…えっと…ぇっとぉ…💦」 事前に考えてねぇから何言ったらいいかわからない陸くん。 陸「ぇっと💧僕は4月から違う学校に行っちゃうけど、みんなの事は絶対忘れません。僕は…。」 ニコニコを陸くんを見つめるクラスの子達。みんなで決めた「笑って陸くんを送ろう」とゆう約束。 そんなみんなの顔を見ていたらたまらない気持ちになる。 思い出す。 みんなで一緒に勉強した教室の空気。 スケート教室に行った時の事。 最後まで氷の上で転んでいた陸くんをみんなで励ましてくれた事。 みんなでイタズラして先生に怒られた事もあった。 クラスの女の子が登校中にケガをした子猫を拾ってきて教室で大騒ぎになった事。 結局あの子猫は先生が家に持ち帰り、今はケガもちゃんと治り元気にしているらしい。 運動会ではリレーで転んでしまった陸くんのせいでクラスは最下位になってしまったが、誰も陸くんを責める子はいなかった。 思い出してしまう。そうゆう色々な思い出を。 どうして今…と思ってしまう。 そんな事今思い出したら、涙がでちゃうじゃない。 悲しい訳じゃないのに。 嬉しい思い出や楽しい思い出ばっかりなのに、どうして涙が出てくるんだろうね。 陸「………僕は…、みんなの事が…大好きでした…。」 涙が頬を流れ落ちる。 そんな陸くんを見て、ひとりの女の子も誘発されて泣きそうになる。 男の子「❗おい❗泣くんじゃねぇよ❗笑ってお別れするって約束だろ❗」 女の子「…でも…💦でも…。」
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